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Sincerity Is Scary (2018年, The 1975)

洋楽聴かない人にもオススメの楽曲、この心地よさは、リピート必至なのだ!

 

多重トランペットの浮遊感

これまでにない心地よさ

The 1975の『Sincerity Is Scary』

 

目次

 

The 1975

The 1975(ザ・ナインティーンセヴンティファイヴ)は、イギリス出身のポップ・ロックバンド。2002年にチェシャー州ウィルムスローで結成され、現在はマンチェスターを拠点に活動している。

 

メンバー
マシュー・ヒーリー(ボーカル・ギター)
アダム・ハン(リード・ギター)
ロス・マクドナルド(ベース)
ジョージ・ダニエル(ドラムス)

 

メンバーはウィルムスロー高校で出会いバンドを結成。イギリスの音楽レーベルDirty Hitと契約しデビューアルバム『The 1975』(2013年)をリリース、UKチャートで1位を記録。

 

続く2作目のアルバム『I Like It When You Sleep, for You Are So Beautiful yet So Unaware of It』(2016年)はアメリカとイギリスの両方で1位を獲得した。

 

そしてこの『Sincerity Is Scary』を収録した3作目のアルバム『A Brief Inquiry into Online Relationships』(2018年)は批評家から高い評価を受け、彼らの3枚目のイギリスNo.1アルバムとなっている。


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『Sincerity Is Scary』

日本語にすると「正直(裏表のないこと)は怖い」というような意味である。

 

吹奏楽の楽団がチューニングしているかのようなトランペットの音から始まるイントロ、複数の楽器を別々の音で重なることで、えもいわれぬ浮遊感が沸き上がる。

 

シンプルな伴奏に、マシューさんの声が絡まるとオシャレで美しい旋律となる。また英語歌詞の区切り方が独特で、斬新なのだ!

 

爽やかでオシャレな朝のひとときを感じさせてくれる音色ですが、歌詞は恋人同士の別れを暗示させる悲しげなストーリーが描かれている。

 

 

 歌詞と和訳

And irony is okay, I suppose, culture is to blame
You try and mask your pain in the most postmodern way
You lack substance when you say
Something like, "Oh, what a shame"
It's just a self-referential way that stops you having to be human
I'm assuming you'll balloon when you remove the dirty spoon
And start consuming like a human, that's what I am assuming

皮肉を言うのはOK、文化は何かを責めるためにあるんじゃないかと僕は思うんだ
君は苦しみをポストモダンな思想で覆い隠すよね
君が"あぁ、残念だ"みたいなことを言う時、
君の言うことには中身がないよ

それはちょうど君が人間らしさを捨てるための、自己参照的な手法だろう
その汚いスプーンを止めたら、君は風船みたいに太っていくと思うよ
そして人間みたいに消費活動を始めるんだ、そう思うんだよ

 

I'm sure that you're not just another girl
I'm sure that you're gonna say that I was sexist
I feel like you're running out of all the things I liked you for

君は他の女の子とは違うって分かってる
君が僕のことを"性差別者だと思ってた"と言うのは分かってる
僕が好きだった君が全て失われていくように感じる

 

Why can't we be friends, when we are lovers?
'Cause it always ends with us hating each other
Instead of calling me out, you should be pulling me in
I've just got one more thing to say

僕たちは恋人でいる時、何で友達になれないんだろう?
だって恋は、結局お互いを憎み合って終わってしまうじゃないか
君は、僕に呼びかけるじゃなくて、僕を引き込むべきだよ
もう1つ言いたいことがあるんだ

 

And why would you believe
You could control how you're perceived
When at your best you're intermediately
Versed in your own feelings?
Keep on putting off conceiving
It's only you that you're deceiving
Oh, don't have a child, don't cramp your style, I'll leave it

どうして君は信じているの?
君自身の印象をコントロールできるって
いくらベストを尽くしても
自分自身の感情を把握できないのに
まだ後回しにしておきなよ
君をだませるのは君だけだ
おっと、子供はもたないで、君自身を縛り付けないで、僕はもう関わらないよ

 

Why can't we be friends, when we are lovers?
'Cause it always ends with us hating each other
Instead of calling me out, you should be pulling me in
I've just got one more thing to say

僕たちは恋人でいる時、何で友達になれないんだろう?
だって恋は、結局お互いを憎み合って終わってしまうじゃないか
君は、僕に呼びかけるじゃなくて、僕を引き込むべきだよ
もう1つ言いたいことがあるんだ

 

I'm just pissed off because you pied me off
After your show when you let go of my hand
In front of some sket who wanted to bitch

Nah, I'm just messing

君が僕を無視したから、僕はむかついているんだ
君のショーの後あからさまに僕の手を離したから
誰とでも寝たがる女たちの前でね

混乱してるね

 

歌詞概要

「Why can't we be friends, when we are lovers? (僕たちは恋人でいる時、何で友達になれないんだろう?)」の問いかけが、印象的である。

 

彼女との別れを意識させられる。自分にとって特別な人だから、もっと分かって欲しくて憎み合ってしまう。いつしか自分が好きだった彼女は失われていってしまう。

 

冒頭には、SNSを使って、悩みを共有、発信する現代文化への皮肉が描かれる。手軽に発信するできるからこそ、人を傷つけるようなことはしないようにしないとな…。

 

歌詞中のdirty spoon(汚いスプーン)は、ドラッグのような″何かよくないもの″に彼女が溺れていることを示しているようだ。

 

一度コントロール不能な状態に陥ると戻るのは難しい。そして、何故か親しい人の意見は聞き入れたくないのである。他人やSNSの意見には耳を傾け信じてしまうのに…、不思議だ。

 

しかし、その後には I've just got one more thing to say (もう1つ言いたいことがあるんだ)と、分かってもらいたいという切なさを感じる。

 

最後には分かり合えればいいのにな。

 

インターネットの世界だけではなく、近しい人の話にもっと耳を傾け大事にしないといけないな…。

 

そんなことを感じさせられた。

 

 

 

ネット上の人間関係についての簡単な調査

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  • アーティスト:THE 1975
  • 発売日: 2018/11/30
  • メディア: CD